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学資保険の返戻率が下がったのはなぜ?FPが詳しく教えます

学資保険はお子さんの将来的な進学などに備え、保険料を支払い、満期保険料を受け取るという保険です。

この保険は一般の定期預金や普通預金よりも、返戻率という支払額に対する受取額がお得だといわれています。

しかし、昨今は様々な理由により学資保険の返戻率が下がったといわれています。

なぜ、この保険の返戻率は下がっているのでしょうか。

生まれた子どもの将来のために、教育資金を貯めたいという親御さんにとって、この率が低下し続けているということは学資の準備という上で不安材料なのではないでしょうか。

この点については、次のようなことがありました。

日本銀行は平成28年2月にマイナス金利を発表しました。

そのことによって保険会社では一斉に保険料改定が行われました。

そして、この保険のように、貯蓄性が高い保険の返戻率が下げられることになったといわれています。

ではどうしてこの率は下げられるようになったのでしょうか。

このことについて知るために、保険料を決める3要素ともいわれる予定費用について知っておきます。

その3つの要素は予定発生率と予定事業率と予定利率です。

保険料はこれらの3つの要素をもとにして決められているといわれています。

まず、予定発生率というのは、保険を給付する際の対象とされている保険事故がどのくらい発生するのかが予想されたものになります。

例えば、事故や怪我、入院や手術などです。

これらのことがどれくらい発生するかを予想するのです。

そして、予定事業費率は保険会社で保険商品を含め、その会社が運営されていくのにどれくらいの運営費がかかるのかということを予想したものです。

大きな事業拡大などがなければ、昨年かかった費用を元にして予想を立てると算出しやすくなります。

予定利率は貯蓄の特性が大きな保険にはよく影響するといわれているもので、保険会社が生命保険の契約者に約束した運用の利回りのことを表しています。

このような3つの予定費用についてはあらかじめしっかりと反映させていった割合で保険料が出されています。

そして、実際に保険会社で事業を行ってみて、思ったより予定された費用よりも実際の事業費はかからなかったという場合や、運用収益性が高くて配当金が出せそうだという場合に保険契約者に対して配当金が分配されるようになっているのです。

このような仕組みで保険会社は保険に関する事業を行っていますが、そのような状態の時に、マイナス金利になってしまったらどうなるのでしょうか。

学資保険は返戻率が預金等よりも高いというメリットがあり、多くの人々がこの商品に申し込む理由として、学資保険は返戻率(金利)が高いということや、強制的にでも子どもの将来の教育資金を準備することが可能という点があるのです。

そのため、マイナス金利の政策の影響によって保険料を改定する必要性がでてきて改定されました。

この海底によって、それまではよかったこの率が下がってしまったということなのです。

そして、現在もこの状態が続いており、学資保険のこの率も下がっている状態になっているということなのです。

マイナス金利になると、金融機関は日本銀行にお金を預けても利息をもらうどころかマイナス金利分を支払わなければならなくなったのです。

そうすると、損になってしまうため、日銀のお金を預けずに企業などにお金を貸すことにより積極的になっていくという傾向が出てきます。

預けるのではなく運用を行うようになるということなのです。

そして、その資金によって企業も新たな投資を行って、新しい機械の導入などを行う流れになりやすくなるため、市場にお金が出回るということで、日本の景気がよくなるという考え方があります。

これがマイナス金利が行われている理由です。

この政策が学資保険を提供している保険会社にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

この点については、貯蓄性の高い保険にとって、このマイナス金利はダメージを受けやすくなるといわれています。

というのは、マイナス金利のため、銀行は日銀にはお金を預けなくなります。

そのことで、国債へのニーズが高まり、国債で利息を得る方法を取るところが増えたということですが、多くの銀行が国債を多く購入したため、国債の金利が下がるという現象につながったということでした。

そして、そのことを受け、金融庁により標準利率の引き下げが行われました。

この標準利率は保険会社が将来、契約者に支払わなければならない保険金支払いのために準備する準備金の運用利回りのことです。

標準利率の低下は保険金支払いのために準備しているお金の運用利回りを下ゲルのです。

しかし、保険会社は利回りが下がってしまっても、契約者に支払う必要があるため、予定利率を下げるしかないということになるか、保険料を上げるということになります。

このことによって、既に契約をしている保険の保険料は上がりませんが、更新や新規加入の保険料が上がります。

したがって、このタイプの保険は支払うお金よりも受け取るお金が高くなっていたけれどもその率は低下しているのです。

学資保険の返戻率の読み方について~『へんれいりつ』と読みます!

学資保険では返戻率という言葉が使われますが、この読み方を知っているでしょうか。

これは「へんれいりつ」と読みます。

一見すると返礼率とか払戻率のように見えるかもしれませんがそうではありません。

ただ、読み方としては返礼と同じになります。

学資保険などの保険に特有の言葉と言っても良いでしょうが、これは、払い込んだ保険料の合計に対して満期時などの受け取り金の合計がいくらになるかということを百分率で表したものです。

保険には多くの種類がありますが、万が一に備えることを主な目的とし、払い込んだお金に相当するような金額がほぼ間違いなくいずれは得られることをさほど期待しないタイプの保険もあります。

例えば自動車保険とか、がん保険、海外旅行保険などがそうでしょう。

自動車保険では、保険料を払い込みますが、その代わりに得られるものは万が一事故を起こしてしまった場合の補償です。

決して、事故を起こさなかった場合に払い込んだ保険料の合計に相当するようなお金を受け取れると思って保険に加入するわけではありません。

海外旅行保険でもそうでしょう。

海外で事故に巻き込まれるとか、病気にかかってしまって治療費が必要になった場合にも保険金が下りると思って加入しているはずです。

無事に海外から帰ってきた場合に出発前に払った保険料が戻ってくると思って保険に入るわけではないはずです。

このようなタイプの保険では、返戻率などという言葉が出てくる余地がありません。

だいたい満期時などという概念そのものがありませんし、無事に過ごした場合に一時金というような形で多少のお金を受け取ることがあったとしても、その金額は自分が払い込んだ保険料の合計に比べれば微々たるもののはずです。

基本的に、個々人が払い込んだ保険料は、不幸にも万が一の事故や病気を背負ってしまった人に対する保険金として大部分が使われることになります。

要するに助け合いの精神です。

ですが、保険にはこれとは異なるタイプの商品もあります。

学資保険はまさにその典型的なもので、助け合いの精神ももちろん一部には含まれているものの、基本的には自助努力というか、自分自身で将来に備えるというタイプの商品です。

意味合いとしては積立預金に近いものです。

学資保険では、子供が大学に進学する際の入学金や授業料の出費に備えることを主な目的としますが、これは、万が一子供が大学に入ってしまったら大変だからそれに備えるというような意味では決してありません。

事故や病気とは根本的に考え方が異なります。

万が一大学に入ったら大変なことになるから、みんなで助け合いの精神を発揮してお金を出し合い、子供が大学に入った家庭の人にはそのお金をまとめて受け取れるようにしようというような考えではないわけです。

そうではなくて、自分自身で将来に備えようとするもので、子供が生まれた際に18年後に起こるであろう大学進学を見据えてお金をコツコツ貯めておき、いざというときにお金が足りなくて困ることがないようにしようというコンセプトの商品になります。

このようなコンセプトの商品である以上、競合するものは銀行などの預貯金になることは言うまでもありません。

将来に備えて自分で蓄えておくというのはまさに預貯金が最も一般的で、それよりも何かメリットがなければわざわざ別の保険などには入ってくれないでしょう。

預貯金では、お金を預けていれば利子がつきます。

預けていたお金は増えるわけです。

これと同じことを保険でも提供できなければ競争に勝つのは難しくなるでしょう。

この意味で出てくる言葉が即ち返戻率ということになります。

払い込んだ保険料の合計よりもこれだけ多くのお金を受け取ることができますよとアピールすることで、預貯金よりも有利であることを分かってもらうようにしているわけです。

もちろん、お金は無から勝手に生じるものではありません。

増えるのはそれなりの理由があります。

それは、基本的には銀行などの金融機関と同じで、保険会社は契約者から預かった保険料を運用してその利益を得ているのです。

ですから、運用がうまく行けばそれだけ満期時に受け取れるお金も多くなりますし、運用がうまく行かなかった場合とか、失敗してしまったような場合には受け取れるお金は少なくなってしまいます。

そして、銀行の定期預金などでは元本保証があり、どんなに銀行の運用実績が芳しくない場合でも預けたお金が減ってしまうようなことはありませんが、保険の場合は必ずしもそうではありません。

元本保証のある商品もありますが、そうではない商品もありますからよく確認しておきましょう。

元本保証のない商品の場合、運用益の推移によっては自分が払い込んだ保険料の合計よりも少ない金額しか受け取れないおそれもあります。

また、保険に特有の話ですが、特約と呼ばれる契約条項を多く付けたような場合にも、返戻率が100%を割り込む可能性があります。

学資保険の返戻率、過去はどのようなものだったの?FPが解説!

子供の教育資金を貯めることを目的としているのが学資保険です。

これに加入しておくと、定められた保険料を納め続けることで、祝い金や満期返戻金を受け取ることができます。

更に子供の医療面を保障するオプションを付けることができたり、保護者に万が一のことがあった場合には、以降の保険金の支払いが免除される仕組みなどもあります。

子供の教育に必要な費用と言うのは、金額に差は出てくるものの必要となるものです。

加えて子供の健やかな成長のために、万が一の際の保障と言うのも必要になってくるので、学資保険はそうしたニーズを応えるのに適した存在だと言えます。

そんな学資保険を見ていく上で、しっかりと理解しておく必要があるのが返戻率と言う言葉です。

これは、簡単に言うと保険料の支払い総額に対して受け取ることができる保険金総額の割合を示した数字です。

保険への加入を検討しパンフレットなどを見た時には、多くの場合にはある程度の数字が、この率として記載されているはずです。

ですからその数字を参考にして保険を選択するのもひとつの方法です。

また自分で計算することも可能で、これは祝い金や満期返戻金を足した額を保険料の支払総額で割ります。

そしてその数字に100をかけると返戻率を算出できます。

その率が100を超えている場合は、100、つまり元本にプラスアルファされて戻ってくる可能性が高いと言うことです。

逆に100を下回っている場合はいわゆる元本割れと言われる状態です。

勿論、この率は高い方が良いです。高ければ高いほど、それだけ戻ってくる金額は高くなるためです。

ですがこの返戻率には様々な要因が関係しているため、一概に高ければ良いとは言い切れない側面もあります。

たとえば先にも述べたとおり、学資保険にオプション的な保障が付いている場合は、そこに保険料が回されるためこの率は低い傾向にあります。

ですが別の保険に加入してなくても保障がついている、別の保険に別の保険料を支払う必要はないと考えると、戻ってくる率は低くても納得できることも多いはずです。

それ以外にも加入した子供の年齢や保険料の払込期間、受け取るタイミングなども関係してきます。

では返戻率は過去はどのようなものだったのか、そして今現在はどのようなものなのかと言うのを見ていきます。

過去、この率は100パーセントを超えているのが当然と言うような状態でした。ですがそこから現在は、下降傾向にあります。

たとえばある保険商品ひとつを例にとって見てみても、2010年には約119パーセントの率であったものが、2016年には約105パーセントにまで下降しています。たった6年で15パーセント近く落ち込んでいるのですから、これは大きな変化だと言えます。

過去から現在の変化においてどうして下降傾向にあるのかと言うと、これはひとつには日本の景気そのものが関係しています。

過去、日本は非常に景気が良く、高度経済成長やバブル経済などとしてこれを記憶している方も多いかもそれません。

ですがそれらが終焉を迎え、更にリーマンショックと言われるような、アメリカを発端とした世界的な景気の悪化に日本も飲み込まれ、今なお、そのダメージから立ち上がり切れていないのが現状です。

景気が悪くなると当然、金利も低くなりますし、株式などの投資の動きも悪くなります。

保険と言うのは加入者から保険料を徴収し、そのお金を運用によって膨らませていくと言う仕組みです。

それにより保険会社に必要な資金をねん出すると共に、被保険者の万が一の際に支払う高額な保険金を確保していくわけです。

これは学資保険であっても同様です。

金利が高い、あるいは株式などの投資の動きが活発で多くの利益が見込める場合は、当然、返戻率も高くなります。

ですが景気が悪くそれらで得られる利益も少ない見込みになると、当然、被保険者に戻せる金額も少なくなるため、結果として率としては低くなると言う具合です。

また金利は、保険会社にとっては自分たちの保険の返戻率の大きな参考となる数字です。

その金利が保険料の増加、あるいは減少を予想する上での基本となるためです。

そのため景気の悪化に伴い金利が低くなっていると言うことは、保険会社としても戻す率を低く設定せざるを得ないと言うのも、過去に比べると率が低くなっている理由のひとつとして挙げられます。

 

日本の景気がどうなっていくのかは予想が難しいところですが、劇的な回復を見込むのが難しいとされている現状においては、今後もこのような傾向が続いていくのではないかと言うふうに予想がされています。

ただし低いとは言っても、学資保険のそれは、銀行で定期預金をしてつけられる金利の率に比べると高い場合が多くあります。

それから過去、今よりもこの率が高い時に加入した保険に関しては、たとえ現状、その数字が下がっていたとしても適用されるのは契約時の率です。

ですからよほど急を要しない限りは、そのまま契約を続けて満期で受け取るようにするのがベストです。